なぜ今、「セルフメディケーション」なのか?

薬局お茶の水ファーマシーは慢性疾患だけではなく、風邪や胃腸炎、花粉症といった対症療法が必要な地域の患者さん向けにセルフメディケーションとしての「零売(れいばい)」というサービスを実施しています。零売(れいばい)とは、処方せんがなくても一部の薬は病院と同じものを薬剤師が販売できる制度です。少し長くなりますが、なぜ今、零売(れいばい)を始めたのかを説明させていただきます。

セルフメディケーションとは、「自分自身の健康に責任を持ち、軽度な身体の不調は自分で手当てすること」を指します。ドラッグストアか薬局でお薬を購入して、自分で服用して症状緩和することがセルフメディケーションと言えるでしょう。セルフメディケーション自体は、少し前から国や企業が宣伝していますので、みなさんもご存知の通りかと思います。しかし多くの人は、風邪かもしれないと思ったときはすぐに病院に行かれる方も多いのではないでしょうか。実はあまり知られていないのですが、風邪や胃腸炎、花粉症といった症状は対症療法が基本であり、薬局でも十分対応することができます。そして、病院で出された処方せんのお薬と薬局で販売することができるお薬は成分的には大きく変わるものではありません。

しかし、なぜ人々は医療機関に押しかけるのでしょうか。

それは、「薬局と医療機関の役割分担が不明瞭」であることが原因の一つと考えられます。病院は専門治療を必要としている人だけではなく、パッと見病気だが命に別状はない人、なんとなく不安だから来ている人もいらっしゃいます。患者さん全員を診察するために、病院はスタッフ一丸となって治療にあたられていますが、インフルエンザシーズンに至っては、様々な患者さんで溢れてしまい、専門治療に専念できないレベルにまでなっています。

実際、薬局お茶の水ファーマシーに近い内科の病院は平成30年、マスメディアが「隠れインフルエンザ」を報じたことで、インフルエンザ疑惑の患者さんが殺到して、とても疲弊されていました。その内科の病院は内科を取り下げ、今では循環内科専門病院として日々専門治療が必要な患者さんの診察をされています。しかし、近くに内科がなくなったことで、風邪や胃腸炎といった対症療法が必要な患者さんはお困りになられていました。当薬局はこの状況で何ができるか、どうしたら困っている患者さんをサポートできるのかを考えました。そして行き着いたのは、零売(れいばい)という、医療用医薬品の中でも、「処方せん以外の医療用医薬品」は薬剤師が対面して販売できる制度でした。この零売(れいばい)こそが、薬局と医療機関の役割分担を明瞭にすることができる制度だと考えております。病院は専門治療が必要な人に専念し、薬局はセルフメディケーションとしての零売(れいばい)、生活指導を行うことで急性疾患をはじめとした対症療法の対応をすることは、セルフメディケーション時代における新しい医療機関と薬局との関係なのではないでしょうか。実際、薬局お茶の水ファーマシーでは、病院が閉まっている時間帯になんとかしてほしい、病院に行く時間が惜しいのでなんとかしてほしいといった方がご利用されており、好評いただいております。

医療資源の効率的な分配、そして医療機関と薬局の新しい連携の形として、薬局お茶の水ファーマシーでは、セルフメディケーションとしての「零売」サービスの実施と推進をしています。その一環として、平成31年2月4日より「セルフメディケーション.com」という、セルフメディケーション時代に役立つ情報発信サイトを立ち上げました。時間的にも、金銭的にも有効なサービスですので、忙しい元気なビジネスマンが多いお茶の水、神保町界隈ではとても役に立てるサービスだと考えております。ぜひ当薬局をご利用ください。

薬剤師の紹介

薬局お茶の水ファーマシー

代表取締役・管理薬剤師

片山 陸(かたやま りく)

「セルフメディケーション.com」管理人

一言:風邪や胃腸炎、花粉症といった急性疾患は薬局でもケアできることを広めたい薬剤師です。

東京理科大学薬学部卒