金属イオンが含まれているものとお薬との飲み合わせについて

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お薬の中には、他のお薬、サプリメント、食物の成分と反応することによって効果が減弱してしまうものがあります。お薬の今回はお薬の効果が減弱することが理論上ありえることについて解説したいと思います。

代表的なものとして、抗生剤と鉄剤を併用する場合、注意をしなければいけない組み合わせがあります。ニューキノロン系合成抗菌薬は鉄剤と反応することによって、化学的に安定(=分解されにくい)な構造になり、小腸で容易に吸収されなくなってしまいます。身体に取り込まれる薬の濃度が減るために、狙っていた効果が出ないばかりか、低濃度の抗生剤が身体に分布してしまうことによって耐性菌ができてしまう恐れもあります。そのため、医師、薬剤師は処方薬の組み合わせに注意を払い、薬本来の効き目を引き出すための組み合わせや工夫を行っています。例えば、そもそも鉄剤と反応しない抗生剤に変更することや、鉄剤が小腸に存在する時間をずらす(2時間あけて服用する)といった対応を現場でしています。

上記のような薬の飲み合わせや相互作用に関しては、医薬品の添付文書にも記載されており、インターネットで容易に情報収集ができます。しかし、すべての飲み合わせが記載されているわけではありません。お薬を飲んでいて、なんとなく効き目が悪い、症状がコントロールできていないのではないかと考えられる場合、文献上の情報だけではなく、医薬品の構造からもある程度原因が推測できるものがあります。 金属イオンとお薬が反応することによって身体に吸収されにくくなってしまうという現象(キレート形成)について、ある程度簡単に推測できるコツがあります。薬の構造の中にーCOOH(カルボキシル基)があると、割と金属イオンと反応してしまうことがわかっています。悪玉コレステロール値を下げるロスバスタチン(クレストール)やフェキソフェナジン(アレグラ)も金属イオンと反応しやすい構造としてカルボキシル基を持っています。

また、金属イオンを含むお薬、サプリメント、食物といえば、

医薬品 ・・・ フェロミア、マグミット、マーロックス、アルサルミンなど、制酸薬や鉄剤

サプリメント ・・・ 鉄、カルシウム、亜鉛

食物 ・・・ 牛乳

上記のようなものが挙げられます。

基本的には、金属イオンを含むものを服用している場合、服用の前後2時間をあけて服用すれば問題ないのですが、そもそも飲み合わせが悪いと思っていない場合もあり、お薬をお渡しする前に、薬局お茶の水ファーマシーでは、他に飲んでいる医薬品やサプリメントがないか、しっかりお伺いしています。また、処方されたお薬の化学構造が、牛乳に含まれているカルシウムと反応しやすい場合は乳製品の摂取状況も合わせてお伺いしています。牛乳とお薬を一緒に飲んでいるケースもなくはなく、薬本来の効き目を最大限に引き出すためには、お薬の効果が減弱してしまう理屈を化学的に抑えておく必要があります。

余談ですが、アレグラに関しては、OTCで広く販売されていることもあり、食生活との兼ね合いがいつも以上に見過ごされやすく、アレグラ本来の力が発揮されていないこともあると考えられます。せっかくお薬を使うのであれば、ぜひとも薬剤師に相談して、お薬の力を最大限引き出して、症状のコントロールをしましょう。

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この記事を書いた薬剤師

薬局お茶の水ファーマシー
代表取締役・管理薬剤師
片山 陸(かたやま りく)
「セルフメディケーション.com」管理人
一言:骨格マニアかもしれない。
東京理科大学薬学部薬学科卒

 

【薬局お茶の水ファーマシーについて】

薬局お茶の水ファーマシーは御茶ノ水・神保町・九段下周辺で夜間土日も営業している唯一の薬局です。処方箋による調剤のほか、風邪や胃腸炎といった症状に合わせて薬剤師がお薬をご提案できます。夜間土日も営業していることから、神保町界隈のビジネスマンによくご利用いただいております。お医者さんのところに行く時間がない、病院が開いていなかったといった方には特にご利用していただきたい薬局です。 処方せんを予め薬局まで画像で送っていただけますと、対応がとてもスムーズです。当薬局で採用している「空飛ぶ処方せん」というアプリをダウンロードすれば、1分程度で処方せんデータを送信することができます。→ 【動画付き】薬局に事前に処方せんを送るアプリ「空飛ぶ処方せん」の使い方

【通常営業時間】

・11時00分~20時00分(月、木、金、土、日)
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【アクセス】 → 交通案内

・都営地下鉄・東京メトロ「神保町駅」A5出口より徒歩4分
・JR中央総武線各駅停車「御茶ノ水駅」御茶ノ水橋口より徒歩7分

とってもおいしいうどんのお店「丸香」さんの向かい、白いタイルのビル(水野ビル)の3階に薬局お茶の水ファーマシーがあります。

【具体的な業務について】

薬局お茶の水ファーマシーはどの医療機関の処方箋も受け付けております。初めて来局される患者様は在庫をお調べいたしますので、03-5577-7646までお電話ください。薬剤師が在庫をお調べいたします。また、お医者さんのところに行く時間がない、休日でどこもやっていないという場合は当薬局の薬剤師が症状に合わせてお薬をご提案することができます。

・咳、鼻水、鼻づまり、発熱、のどの痛みといった風邪症状の対応
・筋肉痛、肩こり、足のつり(こむら返り)といった症状の対応 ・花粉症の対応
・二日酔い、食欲不振、胃炎といった症状
・乾燥肌、皮膚のトラブル
・各種サプリメントや化粧品の相談
・オンラインお薬相談 → https://peing.net/ja/ochanomizu_ph
・医療機関と連携した受診勧奨

以上が薬局お茶の水ファーマシーが対応できる具体的な業務内容です。ちょっと調子が悪い時、お気軽に薬剤師までご相談ください。ご利用者の方の健康をサポートする、というのが薬剤師の仕事です。

注意事項

薬局お茶の水ファーマシーで販売できるお薬は「一般用医薬品」のほか、厚生労働省が定める「処方せん医薬品以外の医療用医薬品」がございます。通常、医療用医薬品は処方箋がないとお薬が交付されませんが、「処方せん医薬品以外の医療用医薬品」のカテゴリは薬剤師が対面し、患者記録・販売記録を管理し、必要最低限の量に限り販売ができます。この販売形式を「零売」といいます。神保町は土日で医療機関が休診しており、ドラッグストアにも薬剤師がいないことがあるため、地域医療への取り組みとして、上記のお薬の販売をしております。お求めの方は、当薬局の薬剤師までご相談ください。初回ご利用の方は法令で定められた簡単なアンケートにご協力ください。

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