禁煙週間特集その①「たばこからメンソールを除去すると禁煙に役立つ」


本日5月31日は「世界禁煙デー」です。

薬局お茶の水ファーマシーでは、本日から1週間、毎日禁煙に関する情報を発信します。

第一弾は「たばこからメンソールを除去すると禁煙に役立つ」です。

たばこには様々な添加物によって、商品の魅了性を増大させています。その中でもメジャーな添加物として、「メントール」があります。「メントール」を添加すると、たばこ煙の不快な影響を覆い隠して、喫煙しやすくすることができます。FDA(アメリカ食品医薬品局)曰く、たばこを吸っている人のうち、3割の人がメントール入たばこを吸っており、12~17歳の喫煙者の54%がメンソール入たばこを吸っているとされています。昔からFDAはメントールによる爽快さに加えて、粘膜をまひさせる効果があり、煙を吸う抵抗感が少なくなって依存性が高まる可能性を指摘しています。

ドイツにおいても、メントール入たばこの悪影響について論文が発表されており(https://bmcpublichealth.biomedcentral.com/articles/10.1186/s12889-017-4987-z)、この論文の中でも、「喫煙デビューしてから継続するまで、メントール入たばこを吸ってしまうと継続率が上がってしまう」ということは次の世代に伝えなければいけないことの一つでしょう。喫煙している人が少なくなってきている社会でも、なんらかの理由で吸ってしまう人はいます。喫煙が悪いことだと自覚していても、受動喫煙が悪いことだと自覚していても、吸ってしまうのです。始まりはおそらく、公衆の面前でデビューするのではなく、ひっそりとデビューし、やがてニコチン依存症になり、生活習慣に取り込まれていきます。メントール入たばこは喫煙の抵抗感を少なくすることができてしまうことは、もっと認知されなければなりません。

アメリカではメントール入紙巻たばこの販売は規制され(電子タバコはまだ規制されていない)、日本はまだ規制されていません。規制されるまで時間はかかるかもしれませんが、メントール入紙巻たばこが禁煙に悪影響をもたらしていることを発信することはすぐにできます。

禁煙を考えている方は、今吸っている銘柄のメントールが入っていないタイプを使ってみることも、大事な一歩でしょう。もちろん、スパッとやめて、即禁煙できる方もいらっしゃいますし、加熱式たばこにとりあえず切り替えるということも大事な一歩です。薬剤師としては、たばこの添加物にも着目し、禁煙を阻む要因を分解し、その一つにメントール入たばこをやめるというステップも大事であると考えています。

禁煙していて、また吸ってしまうそのとき、メントール入たばこを吸ってしまうと、喫煙の抵抗感を減らしてしまうため、また喫煙してしまうことになるのではないかと、個人的に考えています。もちろん、そもそもたばこを吸わないことが一番です。ちなみに、医療機関での禁煙外来でも全体で27.3%の禁煙成功率※であるため、少しでも禁煙成功率を上げるために、メントール入たばこを吸っている人はメントールによって再喫煙の継続リスクが高まってしまう可能性があることもしっかり窓口で伝えていきます。

※平成28年度診療報酬改定の結果検証に係る特別調査(平成29年度調査)


<Pharmacy Tips !>
#悪玉コレステロールの治療薬の起源
抗生物質のペニシリンと同じく、カビから発見されました。京都の米屋の籾殻から採取し、分離したコンパクチン(メバスタチン)という成分が現在のスタチン系医薬品の起源で、1976年に命名されました。