禁煙週間特集⑥「IoT化する禁煙アプリ」


禁煙週間、本日は第6日目です。

今回は「IoT化する禁煙アプリ」について話したいと思います。

禁煙アプリはスマホアプリでよく見かけます。上記の写真は、薬局長のスマホに入っている、禁煙してから本日に至るまでの記録です。適当に入れた「禁煙ウォッチ」というアプリです。1日の吸っている本数と、禁煙スタート日を記入すると計測されるタイプの禁煙アプリです。アプリストアで配信されている禁煙アプリはほとんど、1日喫煙本数と禁煙日を入れるだけでOKというタイプです。中には、SNSを組み合わせた「禁煙駅伝」、ゲーム感覚をプラスした「禁煙階級」といったアプリもあります。そんな禁煙アプリの中でも、特に最新のものはCureAppさんが現在治験中の「CureApp禁煙」です。こちらは医療保険で適応され、医師によって処方される「アプリ」です。薬だけではなく、アプリも処方対応という時代になってきているところも素晴らしいですが、一番の注目点は、禁煙アプリに加えて、自宅でも一酸化炭素の呼気濃度を測定できるLoTデバイスが提供されることです。

CureAppさん「CureApp禁煙」 → https://cureapp.co.jp/product.html

一般的なスマホアプリと一線を画するのは、吸っているかどうかがほぼ確実に分かる、客観的な指標としての一酸化炭素呼気濃度の測定データもアプリに残るということです。クリニックに行かないと測定できなかったため、家庭での一酸化炭素呼気濃度がどのようになっているか、今まで測定しようがありませんでしたが、デバイスの小型化と情報共用(LoT化)によって、しっかり記録をつけ、言い逃れの出来ないデータを積み上げることはかなり効果があると考えられます。想像ですが、1日1回、寝る前に一酸化炭素濃度の呼気を測定し、家族で共有するととても効果がありそうです。自己申告ではないところがいいですね。余談ですが、家族で一酸化濃度を共有する際、焼き肉を食べると一酸化濃度が高くなり、たばこを吸っているかのような呼気濃度になってしまい、誤解を招くことがありますので、ご家族の方もそのあたりは頭に入れておくとよいでしょう。

ちなみに、禁煙外来で使う医療用の一酸化炭素呼気測定機は12万円弱と、大変高額のため、健康保険を使った小型デバイスで一酸化炭素の呼気を測定は禁煙を考えている人にはハードルが下がるでしょう。測定器を自作できるか、一酸化炭素の測定センサーを調べてみたのですが、アウトドア用の、一酸化中毒が起こるとされる200~ppmと、クリニックで求められる0~99ppmまでの測定範囲はかなり誤差がある(10倍精度が高い)ため、自作は断念しました。

アメリカでも同じようなアプリが存在しています。

CARROT社の禁煙サポートアプリ「PIVOT」 → https://pivot.co/

去年2018.12月に「PIVOT」を使ったデジタル禁煙プログラムの試験結果が出ていたみたいです。 → https://mhealth.jmir.org/2018/12/e11708/

上記の試験は被験者41名が参加しており、「PIVOT」を9日間使ってみて、継続率や一酸化炭素呼気濃度が測定できているかを調べているだけで、普通にタバコを吸っている人を対象としているのでなんとも言えないのですが、アプリは使い続けることができている、と主張している試験です。アプリ処方自体が先鋭的な分野ですが、続々と試験されているようで、将来的には薬剤師も薬局で健康サポートアプリの説明まで行う時代が来るのではないかと考えられます。

ちなみに、CureAppさんは今年の12月に開催される「第3回デジタルヘルスケア学会学術大会」に登壇されるそうです。 → https://digitalhealthlab.tokyo/

第3回デジタルヘルス学会学術大会開催概要
名称:第3回デジタルヘルス学会学術大会
日時:2019/12/22(日)
会場:デジタルハリウッド大学院
〒101-0062東京都千代田区神田駿河台4-6御茶ノ水ソラシティアカデミア3F → https://gs.dhw.ac.jp/utility/access
大会長:石井洋介
テーマ:「魔法から科学へ、科学から魔法へ」
主催:デジタルハリウッド大学院デジタルヘルス研究室
参加費:無料
事前参加登録:不要

禁煙の特集のはずが、学会の宣伝みたいになってしまいました。

もちろん、アプリを待たずとも、禁煙外来のご紹介もできますし、処方せんに基づいた禁煙補助薬も承っております。禁煙に関する情報支援も無料ですので、お気軽にお問い合わせください。


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