バロキサビル(ゾフルーザ)耐性変異株検出状況の中間報告が発表されました。

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半年前の2月頃はインフルエンザが猛威をふるって、世間をお騒がせしていました。そして、報道番組で取り上げられて有名になった抗インフルエンザ薬の新薬「ゾフルーザ」が大々的にPRされていたことは記憶に新しいです。インフルエンザ陽性と診断され、ゾルフーザを服用された方も多いのではないでしょうか。

そんなゾフルーザもインフルエンザに対して万能ではなく、2019年3月には耐性変異株について発表がありました。→ https://www.niid.go.jp/niid/ja/flu-m/flu-iasrs/8664-470p01.html

ゾフルーザに限らず、感染症治療薬として使われいる抗生物質(抗菌薬含む)、抗インフルエンザ薬、抗ウイルス薬は徹底した服用コントロールが必要なお薬です。薬局の窓口でも、抗生物質は飲みきってくださいと言われた方がほとんどではないでしょうか。なぜ飲みきらないといけないのかというと、細菌やウイルスは人間よりも突然変異して環境に適応しやすく、抗生物質で倒しきれなかった残党が環境に適応し、その子孫が抗生物質耐性変異株として感染拡大すると、その抗生物質が全く意味をなさなくなってしまい、抵抗力が弱い方に驚異となるからです。今現在すぐに変異株ができるというわけではありませんが、処方された患者さん一人ひとりが抗生剤を正しく使っていただくことで、変異株の発生を遅らせることができます。抗生剤を正しく使うことは、将来の自分だけではなく、次世代に禍根を残さない手段であることを、服用するときに頭の片隅に入れておいてほしいところです。

厚生労働省では、薬剤耐性(AMR)対策アクションプランを立てて、実行しています。→ https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-10900000-Kenkoukyoku/0000120777.pdf

さて、耐性変異株の中でも、今回はゾフルーザの耐性変異株検出状況の中間報告が発表されました。 → https://www.niid.go.jp/niid/ja/flu-m/flutoppage/593-idsc/iasr-news/8714-471p01.html

インフルエンザウイルスの中に、ゾフルーザに耐性を持ったウイルスが出てきており、その結果、治療が長引いてしまっている例も出ているようです。通常、耐性変異株が発売してすぐに出てくることはなく、かなり耐性変異株で出てくるスピードが早い印象を受けます。参考までに、A(H1N1)pdm09というインフルエンザウイルスでは、ゾルフーザが1.8%、タミフルが0.8%耐性変異株であったというデータもあり(https://www.niid.go.jp/niid/images/flu/resistance/20190820/dr18-19j20190820-1.pdf)、タミフルが市場に出て15年ほと経過しているところからして、ゾフルーザの耐性変異株の発生スピードはかなり早いものと言えるでしょう。

薬局お茶の水ファーマシーとしては、少しでも風邪っぽい、インフルエンザっぽいと思ったときは、麻黄湯とカロナールを服用してすぐに寝ることをおすすめしています。抗ウイルス薬(例えばタミフル)は胃腸への副作用が5%くらい出てくるため、下痢や吐き気と、解熱時間を天秤にかけて考えると、ほとんどの人は麻黄湯とカロナールで十分初期症状をやり過ごすことができます。心疾患や肺疾患を患っている方、高齢者と小児の方はかかりつけの医師、薬剤師と相談することをおすすめしますが、働き盛りの方は麻黄湯とカロナールでOKです。

9月はまだまだインフルエンザシーズンではありませんが、急な体調不良でどこも病院がやっていない、そんなときにぜひ薬局お茶の水ファーマシーをご利用ください。


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