2019年3月18日、インフルエンザシーズンによく使われる漢方薬「麻黄湯」の効果を検討した論文「The use of maoto (Ma-Huang-Tang), a traditional Japanese Kampo medicine, to alleviate flu symptoms: a systematic review and meta-analysis.」が発表されました。

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2019年3月18日、インフルエンザシーズンによく使われる漢方薬「麻黄湯」の効果を検討した論文「The use of maoto (Ma-Huang-Tang), a traditional Japanese Kampo medicine, to alleviate flu symptoms: a systematic review and meta-analysis.」が発表されました。 → https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/30885188

麻黄湯とノイラミニダーゼ阻害剤(NAI)併用ケース、NAIだけのケース、麻黄湯だけのケースを比較した臨床研究をまとめてレビューしている論文です。ノイラミニダーゼ阻害薬とは、タミフルやイナビル、リレンザといった、インフルエンザに感染した方によく処方されるお薬です。ちなみに、話題のゾフルーザはノイラミニダーゼ阻害薬とは系統が違います。

2つのランダム化比較試験(RCT、N = 60)と10の非ランダム化試験(NRS、N = 1110)を含む12の関連する研究をまとめています。1つのRCT(P <0.05、中央値の差=-6時間)および4つのNRS(P = 0.003、加重平均の差=-5.34時間)で、麻黄湯とNAI併用ケースがNAIだけのケースよりも優れていることがわかりました。症状またはウイルス分離の期間は、麻黄湯とNAIの間で差はありませんでした。

まだまだ最終的な結論にはランダム化比較試験が必要であることを主張しながらも、ノイラミニダーゼ阻害薬と麻黄湯の間に差がなかったと主張しています。ノイラミニダーゼ阻害薬は吐き気の副作用が報告されており、小児、高齢者といったハイリスク群には処方が検討されますが、普段元気なビジネスパーソンは麻黄湯飲んで寝ろ、が論文ベースでも結果がでているので、使用を検討してもよいと考えられます。ちなみに、市販の麻黄湯は服用量が半分になってしまっているので、購入を検討する際、かかりつけの薬剤師に相談してみてください。薬局お茶の水ファーマシーでは、通常濃度の麻黄湯をご用意できますので、お近くにいらっしゃる場合は是非ご利用ください。

※画像は大賀薬局さんのオーガマンを使わせていただきました。(フリー素材)

大賀薬局さんのオーガマン特設サイト → https://www.ohga-ph.com/ohga-man/


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