薬剤耐性(AMR)対策推進月間特集① 薬剤耐性

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2019年11月は「薬剤耐性(AMR)対策推進月間」です。薬局お茶の水ファーマシーでも、AMR対策について、何回かに分けてお話したいと思います。

病原菌がたくさん増えてしまうと、害のない常在菌を押しのけて多数派になって、一気に制圧されてしまいます。例えば、副鼻腔炎で鼻の中に膿が溜まっている場合は、病原菌が増えやすい環境(常在菌を制圧してしまった)のため、さらなる悪化を食い止めるために、専門医は抗菌薬の処方を検討します。抗菌薬は病原菌だけではなく、常在菌もまとめて退治してしまいます。しっかり飲みきった場合、病原菌は死滅し、常在菌が徐々に普段の環境に戻りますが、飲み忘れたり、飲むのをやめてしまったりすると、生き残った(薬剤耐性を持っていた)病原菌が増えたり、病原菌自体が変化して、薬剤耐性をつけてしまうことがあります。その状態で薬剤耐性菌が増えてしまうと、抗菌薬が効かないために治療が遅れてしまって重症化したり、感染して広がることで、免疫力の低い小児や高齢者といったハイリスク群の方の重症化につながってしまいます。

抗菌薬を使うほど、病原菌が薬剤耐性を獲得してしまう機会が増えてしまうため、不必要に処方しない、しっかり抗菌薬を適正に使うことが人類に求められています。新しい抗菌薬が開発されることも少なくなっており、人類と菌の戦いはこれからもずっと続くことから、次の世代に切り札としてのを抗菌薬を温存して、一人でも多くの命を守れるよう、抗菌薬の適正使用を意識するように窓口ではお話させていただいております。

抗菌薬を処方された場合、この薬を使い切ることが世の中を良くすることだということを、ぜひ意識してみてください。ただ、抗生剤の副作用やアレルギーによって服用継続が困難なケースもあります。その場合は個々に処方医、かかりつけの薬剤師が対応いたしますので、心配な場合は相談しましょう。薬局お茶の水ファーマシーでも相談に応じますので、お気軽にどうぞ。

<Pharmacy Tips !>
#痛風発作も慢性腎臓病進行のリスク因子
18歳以上の痛風患者6万8897例(痛風罹患群)と年齢や性別等をマッチさせた55万4964例(対照群)とを、中央値で3.68年の追跡した結果、CKD進行のリスクは対照群と比較して痛風罹患群で、29%有意に上昇(HR 1.29、95%CI 1.23-1.35、P<0.001)したことがわかり、痛風発作は慢性腎臓病進行の独立した危険因子であることが明らかになりました。
BMJ Open. 2019 Aug 28;9(8):e031550. doi: 10.1136/bmjopen-2019-031550.