2019年12月6日、睡眠、仕事、活動レベルに対する通年性アレルギー性喘息の有無と通年性アレルギー性鼻炎の影響を調べた研究「The impact of perennial allergic rhinitis with/without allergic asthma on sleep, work and activity level.」をまとめました。

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2019年12月6日、睡眠、仕事、活動レベルに対する通年性アレルギー性鼻炎の影響を調べた研究「The impact of perennial allergic rhinitis with/without allergic asthma on sleep, work and activity level.」をまとめました。

アレルギー性鼻炎やアレルギー性喘息といった症状は花粉症の時期だけではなく、ハウスダストやダニなどでも惹起され、鼻水鼻詰まり、目のかゆみだけではなく、睡眠に与える影響もあります。この影響に関して、デンマーク、フランス、ドイツ、スウェーデンからアレルギー患者を募って、睡眠、仕事、生産性、日中の活動への影響を分析した研究がありましたの。

通年性アレルギー性鼻炎を有する511人の被験者(季節性のアレルギー鼻炎も47.4%含まれています)がこの研究の対象になっています。ほとんどの被験者(77.5%)は、医師によるアレルギー性鼻炎の診断を受けました。46.4%がアレルギー性鼻炎とアレルギー性喘息の両方が診断されました。ほとんどの被験者(65.2%)は、ハウスダストダニに対する感作を報告した。すべての被験者のうち、66.0%が睡眠障害を報告しました。睡眠障害のある被験者は、平均して一晩に3.8回目覚め、92.0%が眠りにつくのに15分以上かかった(22.2%は60分以上かかった)。夜に目が覚めると、40.8%が眠りにつくのに苦労し、69.2%が朝の疲れのために目が覚めるのが困難でした。睡眠の問題による日常機能の障害は、調査されたすべての側面にわたって睡眠の問題がある被験者の85.5-95.0%で報告されました。全体的な仕事と活動の障害は、それぞれ53.3%と47.1%でした。睡眠の問題は、アレルギー性鼻炎単独と比較してアレルギー性鼻炎とアレルギー性喘息の両方が診断された患者でより頻繁で(78.1%対54.7%)、より負担が大きく、毎日の機能に大きな影響(47.0%対33.3%)と仕事と日中の活動の障害(それぞれ62.0%と54.9%対39.3%と35.2%)が起きていることがわかりました。すべての被験者のうち、20.5%が調査時点で舌下免疫療法を受けていました。これらのうち、36.4%がアレルギー治療による中程度または大幅な睡眠の改善を報告しました。

詳しくは元の論文を参照してください。 → https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC6896721/

結論としては、アレルギー性鼻炎を持つ人より、アレルギー性鼻炎とアレルギー性喘息を持つ人がより睡眠障害や日中の活動の障害が起きており、アレルギー治療による恩恵を受けやすいということになっています。アレルギー性鼻炎のみの人も、もちろん恩恵をうけますので、花粉症かもしれないといった方は、一度薬局に相談にいらしていただくのも良いかと思います。当薬局でもある程度の花粉症のお薬を提案、販売することができます。 → 2月に入って花粉が飛び始めてきましたので、当薬局で購入できる花粉症の薬をまとめてみました。

アレルギー性喘息のコントロールに、吸入ステロイドを用いている方は医療用の吸入薬が有効なことが多いため、アレルギー性喘息の方はかかりつけの耳鼻咽喉科の先生までどうぞ。


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