花粉によるアレルギー性鼻炎の治療における、点鼻ステロイド、抗ロイコトリエン薬、および抗ロイコトリエン薬と抗ヒスタミン薬の組み合わせの比較をした研究「Comparison of a nasal glucocorticoid, antileukotriene, and a combination of antileukotriene and antihistamine in the treatment of seasonal allergic rhinitis.」をまとめました。

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花粉によるアレルギー性鼻炎の治療における、点鼻ステロイド、抗ロイコトリエン薬、および抗ロイコトリエン薬と抗ヒスタミン薬の組み合わせの比較をした研究「Comparison of a nasal glucocorticoid, antileukotriene, and a combination of antileukotriene and antihistamine in the treatment of seasonal allergic rhinitis.」をまとめました。この研究は2002年のものですが、日本においては、点鼻ステロイドのフルチカゾン含有の点鼻液が要指導薬としてドラッグストアや薬局でも、薬剤師の対面販売で最近購入可能になったため、その情報提供としてまとめています。処方薬のナゾネックスやアラミストが最近の研究には使われていますが、フルチカゾン(フルナーゼという名前で処方されることがあります)点鼻液は比較的手に入りやすい反面、その情報提供が進んでいないため、第一選択として選ばれにくいという現状をそこはかとなく現場では感じています。

この研究では、花粉症治療に使われる点鼻ステロイド(フルチカゾン)、抗ロイコトリエン薬(モンテルカスト)、抗ヒスタミン薬(ロラタジン)の組み合わせでどのような結果が出たのかをまとめています。

ピークシーズン中、フルチカゾン点鼻液とモンテルカストとロラタジンの併用は、プラセボとモンテルカスト単独よりも日中の症状予防に有意に有効でした。夜間の症状については、フルチカゾン点鼻液は他のすべての治療と比較して有意に効果的でしたが、モンテルカストと、ロラタジンとモンテルカストの併用はプラセボと比較して顕著な症状予防を提供しませんでした。上皮好酸球数の花粉誘発性増加は、他のすべての治療群で見られるものと比較して、フルチカゾン点鼻薬を使用している治療患者では有意に低かったとしています。

結論として、花粉症のアレルギー性鼻炎の患者では、フルチカゾン点鼻液は、花粉誘発性鼻好酸球性炎症の軽減および鼻症状の制御に、抗ロイコトリエン薬、抗ロイコトリエンと抗ヒスタミン剤の併用よりも効果的としています。

詳しくは原著をどうぞ。 → https://www.jacionline.org/article/S0091-6749(02)00008-8/fulltext

薬局お茶の水ファーマシーでは、要指導薬のフルナーゼも扱うことができますが、ジェネリック医薬品にすでに安価なフルチカゾン点鼻薬が存在し、薬剤師の対面販売(零売)にて提供することも可能であるため、薬学的に同一なので、ジェネリック医薬品での点鼻薬の提供をおすすめしています。ピークシーズンでフルナーゼを毎日使う場合、コストもかかるため、かえって耳鼻咽喉科で処方されたほうが安価になることもありえます。ジェネリック医薬品での点鼻ステロイドを使用する場合は、病院と薬局に行くよりはコストも時間も抑えることができますので、ぜひご利用ください。

一般的に、今まで点鼻というと、ステロイドのはいったものはなく、血管収縮薬が入ったものが販売されていました。血管収縮薬は鼻詰まりを改善しますが、10日以上使い続けるとかえって鼻閉を生じるため、症状が悪化してしまいます。点鼻ステロイドは副作用が少なく、ピークシーズンの使用でも血管収縮薬より効果も安全性も高いため、抗ヒスタミン薬の検討と同時に選択肢に入れたほうがよいものです。ステロイド点鼻というイメージがあまり良くない方もいらっしゃると思いますが、花粉症においてはしっかりデータがある薬として有効です。


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